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​2025年9月7日 ボランティア研修

レポーター ゆう (にほんごボランティア)​

 9月7日、日本語教室の山田靖幸さんを講師としてお招きし、ボランティア研修を開催しました。テーマ昨年に引き続き「フリートーク」を取り上げた講義をしていただきました。

 

 はじめに、参加したボランティア同士が2人、ないしは3人一組となり、日ごろの日本語学習サポート活動でうまくいった時、うまくいかなかった時について共有しあい、一部全体ともシェアすることから始めました。

 

 次にテレビ番組「いってQ!」で知られる「出川イングリッシュ」は言語を教える手段であるTBLT(Task-Based Language Teaching「タスク中心教授法」)の分かりやすい事例と紹介され、そのメリットとデメリットが何かについて、また、デメリットを最小化しながら、活用することがフリートークによる学習に向いているということを教えていただきました。

 

 日本語能力自己評価ツール(文化庁)について紹介いただきました。このツールを使うと日本語学習者自らが、その習熟度を把握し、学習目標を立てる指標となる「日本語教育参照枠」において、学習者がどのレベルに該当するかが簡単に確認できます。つるはしにほんごきょうしつでは、開催日直前に出欠確認を行い、その情報からクラス分けを都度行います。基本的にはいつも私の経験と勘を頼りにクラス分けをしていますが、この指標をうまく活用すれば、より客観的でかつ適切なクラス分けができそうで、ぜひ活用していきたいと思いました。

 

 フリートークを行う上で、ボランティアにはファシリテーション力やコーチング力が問われます。話す力の引き出し方として、「閉じた」問いと「開いた」問いをバランスよく使い分けることや、相手の発話を育てるため、言葉を反復したり、共感・関心を多少オーバーに示すことが重要で、それが発話しやすい環境づくりにつながる。学習者の主体的なアクションを引き出すため、トークの題材や練習(ロールプレイ)の設定が真正性(その人にとってリアルな設定かどうか)や必然性を伴うものかどうか、質問されても即答しない、沈黙を不安に思わないことが大切といった助言をいただきました。

 

 昨年に引き続き、同じテーマでの研修でしたが、今は多様性を尊重するという価値を基本とし、一人一人が安心して発話できる環境づくりに加え、学習者のますます多様化する日本語水準に対し、いかに適切に学習ニーズにこたえていくかのノウハウについて知る貴重な機会となりました。

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大阪万博体験レポートは関西地域NGOプログラム(関西NGO協議会・真如苑主催)として行われました。

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